究極のシルエットはパターン迷宮の先に Hana

「Hana」は手持ちでも、肩掛けでも、斜め掛けでもOKな便利なバッグです。
特徴は、身頃と前を一枚革で構成したところ。見た目はシンプルなのですが、自分がHMAENで培ってきたパターン技術の全てを反映して取り組みました。

理想のラインに辿り着くため、ミリ単位の削りを繰り返す。これは今までのHMAENでもやってきたことですが、一枚革だとその僅かな調整が予想もしないような部分にまで影響してしまう。“1mm削って、また縫って”を永遠と繰り返すその作業には、本当に頭がやられてしまいそうでした（笑）。

でも、このバッグを作った経験はきっと今後のシーズンに生きてくると思うんです。安易に直線でパターンを引いたバッグが氾濫しているこの時代だからこそ、HMAENは素材の重みやしなりを考えながら、立体的でエレガントなライン取りにこだわっていきたい。

それはきっと、このブランドの確かな個性になるはずだと信じています。