HMAENのプライドと技術が詰め込まれたオールレザー・バックパック「Packer 3rd」。
Packerシリーズの決定版とも言うべきこのモデルの魅力を、デザイナー大友が語る。
——過去にリリースしたレザーリュックとは根本的に違った商品でしょうか?
そうですね。昔はストラップの両面が革だったので、背負った時に少し滑るとか、、、細かな反省点をすべて見直したのが、この「Packer 3rd」。リュックは軽いナイロンの方がいいんじゃないかって思いもあるんだけど、革の面構えというか、高級感を好む方もいるから、利便性を損なわない究極まで贅沢に仕上げてみました。
——特に工夫を凝らした部分は?
大きなところで言うとやはり、背中とストラップの裏に採用したエアメッシュですね。オールレザーといえども、背負った時の安定感を出すためには、この部分は革やナイロンじゃない方がいい。あとは、リュック上部のハンドルを、ただの引っ掛け用のストラップじゃなくて、ちゃんと持ち手にしたり……。過去の反省も活かしながら、気がついた箇所には手を入れました。
——レザーブランドがナイロン→レザーにする作業。失敗できない気負いはなかったですか?
プレッシャーはなかったけれど、レザーでしっかりと見栄えのするシルエットを出すために、パターンは何度も見直しましたね。革だからやっぱり少し重くはなるんだけど、デザインは前作で完成していたから、それを革で再現することにとにかく力を注いた感じです。
——オールレザーとなれば、さすがにナイロンと同じ値段では出せない。それでもお客さんから「革のPackerが欲しい」と言われるのは、レザーブランドとしてはとても幸せなことですよね。
そうですね。ウチのお客さんは、HMAENの商品を本当によく見てくれているなと思いました。自分でも、確かにこのPackerはリュックのデザインとしては一つの終着点だと思っていたんですよ。それを見抜いてくれて、オールレザーという贅沢な作りを許してくれるのは、ブランドにとってはとてもありがたいことだと思いますね。